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2001/12/11
拷問と監禁を含む市民権及び参政権に関わる「不当拘留」分科会による年度報告
「不当拘留」分科会2002年度報告
公民権及び政治権
―――拷問及び拘束の問題
「不当拘留」分科会に採択された意見書
この文書に収録したのは、不当拘留分科会が2000年11月と12月、2001年5月と2001年9月の第29、30と31期審議会議で評議の上、採択された文書である。分科会が作成した図表及び評議内容に関連する統計データは、第58期の人権委員会の報告書に採択された。
第35/2000号意見書 (中華人民共和國)
2000年2月2日に中国政府に通告
張玉輝の案例に関して
中国はすでに国際民事と政治権力条約に署名したが、実際にはこれらの条約を批准も執行もしていない。
1、 不当拘留分科会は、人権委員会の1991/42号決議に従って成立した組織である。分科会の任務は1991/50号決議により定められ、追補されて、さらに2000/36号決議により再確認された。分科会はこれらの決議の方針に基づいて、上述の案例を中国政府に通告する。
2、 分科会はこの通告の要求を受け入れた中国政府に対して感謝の意を表わす。
3、 分科会は、以下に述べる数種類の人身の自由を剥奪する案例が違法だと認識している。
(i) 1類:明らかな事実として如何なる法律の根拠もない処罰(例えば、刑期満了後の継続拘禁、或は正当な赦免権の無視);
(ii) 第2類:世界人権宣言の第7、13、14、18、19、20、21条項、及び国際公民政治権利公約の第12、18、19、20、21、25、26、27条項に宣告された権利を行使したため、自由を失ったこと;
(iii) 第3類:全体、或いは部分に於いて世界人権宣言に規定された相関条項及び各国が受け入れた公正裁判に関連する国際条約に違反した如何なる処罰も、すべて自由を剥奪する不当拘留だと判定される。
4、 通告に提示した事実に対する中国政府の協力を歓迎する。分科会は中国政府の返答を情報の提供者に転送した上、情報提供者からこの返答に対する意見を受け取った。分科会は通告に提示した事実と中国政府の返答に関して、この案例の実際情況に対して以下の意見を述べる必要があると判断した。
5、 分科会は情報提供者から提供された事実に注目し、以下にはその事実の要点を記述する。
(i) 張玉輝は、35歳の中国公民で、この9年間マカオに定住しており、清掃会社を経営している。1999年11月10日に中国の広東省開平市で逮捕された。情報提供者からの情報によると、逮捕された時に逮捕状を提示したかどうか、正式に検挙したかどうかは不明であり、もしそうであれば、法的根拠は何であるのか。
(ii) 1999年11月初めに、張夫妻は仕事の関係で中国大陸に入った。彼は法輪功(中国で何百万人もの愛好者がいる精神修煉団体)を修煉しているため、開平市で逮捕された。法輪功は一つの組織として1999年7月に中国政府に禁止された。
(iii) 情報提供者の指摘によると、1999年7月から、数多くの法輪功修煉者は、政府からの信仰放棄の要求を拒絶したため逮捕され、裁判を通らずに強制労働教養され、一部は刑罰を下された。
(iv) マカオで、張玉輝は1人の積極的な法輪功学習者である。中国政府が法輪功を弾圧してからは、何度もウェブサイトで文章を発表し、理知的に法輪功問題に対応するように呼びかけた。彼の文章は法輪功学習者と一般の読者から歓迎を受けた。また張玉輝は、新華社マカオ支局に手紙を書いて1999年7月からの法輪功に対する弾圧に反対するように呼びかけた。明らかな事実として張玉輝の行為は、すべて合法的で公開されたことである。自分が逮捕される可能性があると、度々友人に話していた。その理由は、新華社に手紙を書いた後、新華社に警告されたことがあるからである。
(v) 情報提供者は、張玉輝がどこに拘禁されているかを示さなかったが、政府が家族の面会を拒否していることを指摘した。
6、 中国政府の返答内容からは、法廷判決の結果を信用しがたい。法廷は被告が国家と政府の安全に対して脅威を構成したと裁決したが、事実記録を見れば、明らかな事実として、張玉輝の行為は平和的なものであり、いかなる暴力的な活動にも関与していない。この裁決は世界人権宣言の第19条の条項に背いていると分科会は認識している。この条項には以下のことを宣言している:すべての人は、自由に意見を表明する権利を有し、また自由に、妨害されずに意見を持つ権利を有する、さらに国に制限されずに、あらゆるメディアを通じて自分の意見と情報を伝達する権利を有する。法輪功が平和的方式以外の手段を使って、信条を広めたことを証明できる証拠は何にもない。
7、 中国政府の返答から見れば、張玉輝の逮捕原因は否定されなかった。つまり、中国政府は彼が何度もウェブサイトで法輪功と関係のある文章を発表したということについて、否定をしておらず、その文章が法輪功学習者と一般の読者に歓迎されたということについても、否定していない。また、中国政府は、彼が1999年7月から政府の法輪功に対する禁止措置に反対しているということについても、否定しなかった。即ち、張玉輝の逮捕原因は、自分の考え方と信仰を広めたことによる。平和的に自分の信仰と意見を表明したことは、(世界人権宣言からみれば)問題にならないはずであるが、中国政府はこれらの行為が合法的ではないと判断し、社会秩序に干渉したとし、これを理由にして公安部門の逮捕処置を弁護した。しかし、このような弁護は何の根拠も無く、この逮捕処置は明らかな事実として、世界人権宣言の第19項の条項に背いている。
8、 張玉輝は1999年12月21日に釈放されたが、分科会のこの案例に対する意見は一貫して変わっていない。張玉輝が釈放された後も、依然として、平和的に自分の考え方と信仰を広めたことにより逮捕された、張玉輝の案例に関して、分科会は意見を表明すべきである。
9、 各種の情報を総合的に分析した結果、分科会が、1999年の11月11日から12月21日までに、張玉輝に対して行った逮捕処置は違法であり、世界人権宣言の第19項の条項に背いていると判断した。この案例は分科会定義の第2類に属する。
10、これに鑑みて、分科会は中国共産党政府に対して最善を尽くし、各種の方法を使ってこのような情況を救済し、世界人権宣言の第19項の条項を守り、平和的に個人の意見を伝播する人々を逮捕することのないよう求める。
2000年11月27日採択
第36/2000号意見書 (中華人民共和国)
2000年2月1日に中国政府に通告
李昌、王志文、紀烈武と姚潔の案例に関して
中国政府はすでに国際公民政治権利公約に署名したが、これを批准も、執行もしていない。
1、不当拘留分科会は、人権委員会の1991/42号決議に従って成立した組織である。分科会の任務は1991/50号決議により定められ、追補されて、さらに2000/36号決議により再確認された。分科会はこれらの決議の方針に基づいて、上述の案例を中国政府に通告する。
2、分科会は中華人民共和国が上述の情況について自らの意見を表明しないことを残念に思う。
3、分科会は下記の情況が自由を剥奪した不当拘留に属すると認定している:
(ⅰ):明らかな事実として如何なる法律の根拠もない処罰(例えば、刑期満了後の継続拘禁、或は正当な赦免権の無視);
(ⅱ):世界人権宣言の第7、13、14、18、19、20、21条項、及び国際公民政治権利公約の第12、18、19、20、21、25、26、27条項に宣告された権利を行使したために、自由を失ったこと;
(ⅲ):完全、或いは部分に世界人権宣言に規定された相関条項及び各国が受け入れた公正裁判に関連する国際条約に違反した如何なる処罰も、すべて自由を剥奪する不当拘留と判定される。
4、分科会は本来中国政府の協力を大いに期待していたが、2000年2月1日に、情報提供者からの証拠資料を中国政府に渡しても、何の返事も得られなかった。分科会はやむを得ず、現在掌握した情況に基づいて意見を提出することしかできない。
5、現在の情況下で分科会の獲得した陳述情報を引用することは、適切なことである。これら陳述情報は4名の法輪功精神運動の責任者だと思われる人と関係がある。彼らは李昌、王志文、紀烈武と姚潔である。彼らはすでに北京中級人民法院(裁判所)における裁判により、7年間から18年間までの禁固刑を下された。
(ⅰ)法廷は彼らがX教を組織、利用して法律を犯し、人を死亡させ、不法に国家機密を獲得して漏洩した罪を犯したと判定した。新華社の報道によって、司法官はこの4人が“法輪功を組織し、利用して迷信と異端思想を宣伝して、民衆を騙して人を死なせた”という判決を下した。報告によると、これは1999年7月に中国政府が法輪功を禁止して以来の最も重い判決である。
(ⅱ)情報提供者の指摘によると、1999年12月26日に審判をする際、当局は法廷の周囲に警戒線を張って、法輪功学習者が政府の弾圧に対する平和的な抗議を行うことを警戒していた。政府のメディアは、4人の被告にすべて弁護士が付いていると報道しているが、一人の被告に対して一名の家族しか傍聴に出席することを許さなかった。国家機密の窃盗、漏洩の罪で告発された場合には、一部の審判を秘密裏に行うようである。
(ⅲ)情報提供者の指摘によると、中国政府がメディアを通して、判決結果を報道するということは、法輪功が大勢の愛好者を有しているということに対し、恐怖を感じているとしか言えない。特にこの4名の被告者は、皆共産党員であり、しかも政府機関或は商業界において高い地位にあるから、当局はより一層恐れている。法廷の陳述によれば、李昌、王志文、紀烈武と姚潔は“39の分会、1,900箇所の養成訓練班と280,000箇所の連絡所を設立した”。また、彼らは“78回の抗議活動を画策、実行し、37項の国家機密を窃盗、漏洩し、或はこれらの国家機密を抗議文書の中に書き込んだ。”最後、彼ら4人は“宗教会議の招集と著作の印刷により不法に数億元の利潤を獲得した。”
(ⅳ)だが、4人の被告は、ただ平和的な抗議活動に参加しただけだと称しており、且つ、法輪功の原則のために弁護を行った。
6、分科会は、もし中国政府からのフィード・バックを得られたら、法廷がこの4人の被告者に対して下した“法輪功を組織し、利用して迷信と異端の思想を宣伝し、民衆を騙して人を死なせた”という結論を認めるかもしれない。もし被告が人を死なせた証拠を受け取ったならば、分科会は法廷の判決が適当だと認可するかもしれない。だが、現状では有力な証拠を得られないため、分科会は法廷の一方的な結論を受け入れがたい。法廷は警戒線を設けて平和的な抗議活動を警戒し、一人の被告に一名の家族しか傍聴に出席することを許さず、しかも全裁判過程を秘密裏に行っていた。これらの事実から、中国政府がこの4人の被告を告訴した理由は、彼らが数多くの法輪功学習者を、率先して推し進める力があるからである。明らかな事実として、彼らの活動と抗議は平和的なものであり、いかなる暴力行為を含んではいない。分科会の意見として、すべての人は自由に意見を表明する権利を有し、自由に、妨害されずに意見を持つ権利、および国に制限されずにあらゆるメディアを通じて、自分の意見と情報を伝達する権利を有する。法輪功が平和的な方式の以外に、その他の手段を使って、信条を広めたということを証明できる証拠は何もない。
7、以上の情況に基づいて、分科会の意見としては、李昌、王志文、紀烈武と姚潔に対する拘禁は不当拘留に属することである。これは直接国際人権宣言の第19条の条項に背いており、分科会の定義の第2類に属する。分科会は彼らに対する拘禁を解くことを求めている。李昌、王志文、紀烈武と姚潔の自由を剥奪することは不当拘留であり、いかなる合理的な理由もない。
8、最後に分科会は、中国政府が必要な措置を取り、彼ら4人に対する拘禁を解くとともに、国際人権宣言第19条の規定条項を執行するように求めている。
2000年11月27日採択
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